戦艦三笠を作る(1/700)

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 以前から発売されていたフォーサイト製の三笠と、2016年に発売されたハセガワ製の三笠の両方の制作記を掲載しています。


フォーサイト 1/700 シールズモデル 1回目

 まず2005年に制作したのがフォーサイトの1/700シールズモデル「日本海軍戦艦 三笠」。

 このキットは2004年に数百セットだけ限定発売された日本海海戦100周年特別キットでした。オマケとして箱に入っていたのは、1900年の進水時に使用されていた三笠の甲板材で作られたネームプレート! さらに、本物の三笠甲板の破片まで付いていました!!!

 大きさ10cm×1cm程度の木片です。このネームプレートや甲板材についての説明は何も書いてなかったので、詳しいことは分かりません。どこにでも落ちていそうな小さな板の切れ端ですが、実物を手にしたときは本当に感激しました。もしかしたら、この板の上を真之が歩いていたのかもしれませんからね。

 このキットは竣工〜黄海海戦までの仕様と、日本海海戦時の仕様のどちらかを選んで作ることができます。この時は黄海海戦時の仕様にしました。完成写真はこちら↓。

 1/700なのでかなり小さい模型ですが、塗装さえしっかりとやっておけば、それなりに見栄えのする作品になります。この後さらに空中線を張り100均のケースに入れて飾っておいたのですが、それから数年後のある日・・・、

 1歳のお転婆娘が本棚によじ登って破壊しました。お兄ちゃんはマストの先端を折っただけでしたが、妹は徹底的に破壊(隣の28cm榴弾砲が無傷だったのは不幸中の幸いでした)。

 その後、作り直そうと思ってキットを再購入しましたが、1/250戦艦大和の制作に時間がかかっていた事もあって、しばらく着手せずに放置していました。


フォーサイト製品とハセガワ製品の比較

 三笠を破壊した娘が小学生になり、そろそろ作り始めようと思っていた2016年に、1/350三笠の発売元であるハセガワからも1/700三笠が発売されました。


上:ハセガワ製 / 下:フォーサイト製


 ハセガワからはエッチングパーツと甲板シートも同時発売されています。フォーサイト版の方も他社からエッチングパーツや甲板シートが販売されていましたが、この時点では絶版となっていました。甲板シートのみ、ネット通販で在庫品を見つけたので購入しました。


上:ハセガワ製 / 下:ピットロード製(フォーサイト用)


 ピットロード製は艦載水雷艇の甲板もあります。ハセガワの三笠では艦橋甲板下にあるシェルターデッキ(現在緑色の床面になっている場所)は木甲板ではなくリノリウム表現となっているので、その部分のシートはありません。
 フォーサイトの甲板にハセガワのシートを貼れるか確認してみましたが、甲板上の構造物の位置が微妙に異なるので流用は難しいと思われます。

 全パーツの比較。写真左の白っぽいパーツがフォーサイト、中央と右のパーツがハセガワ。フォーサイトは出雲など他艦で利用するパーツも一部含まれているので、パーツ量はハセガワがだいたい2倍ほど多くなっているようにも見えます。しかし艦橋や通風筒などを除くと、主なパーツの数はほぼ同じです。

 前部艦橋。上がフォーサイト、下がハセガワ。フォーサイトは最初から操舵室・海図室が出来上がった状態ですが、ハセガワは4つの小さなパーツを組み立てて作らなければなりません。

 ハセガワの通風筒。フォーサイトは左のようなラッパ状のパーツしかありませんが、ハセガワは1/350同様に日本海海戦時の十字型のパーツも再現しています。

 シェルターデッキのパーツ。下のハセガワの方は支柱まで再現されています。フォーサイトの方は円柱形の司令塔だけで艦橋甲板を支えているような状態になってしまうので、完成品を間近で見るとちょっと違和感があります。

 船体パーツの比較。上がハセガワ、下がフォーサイト。

 煙突部分。上がフォーサイト、下がハセガワ。

 船体、煙突部分はハセガワの方が細部まで再現されています。ここまで比べてみると、後発のハセガワの方が良いのですが、唯一の難点がマントレットパーツが無いこと。

 フォーサイトの三笠には艦橋用のマントレットパーツが用意されています。三笠の露天艦橋はマントレットや手摺りが無いと、どうしても見栄えが悪くなってしまいます。日本海海戦仕様にするには必須のパーツ、これはエッチングパーツとは別に用意してほしかったものです。


 以上の特徴を踏まえて、3パターンの三笠を制作することにしました。ハセガワ製品は2セット購入し、黄海海戦と日本海海戦の2パターンを制作。そして1セット購入済みだったフォーサイト製品では竣工時の三笠を再現することにしました。

フォーサイト 1/700 シールズモデル 2回目(竣工時)

 フォーサイト製品の2回目の制作では、竣工時の姿を再現することにしました。まずは船体の塗装から。もともとパーツが白っぽい色なので(真っ白でないことが気にならないのであれば)、黒くする部分だけ塗り分けてしまえば後の塗装の手間がだいぶ省けます。


 マストの塗り分けですが、手元にある資料写真(下)では全て黒となっていました。「世界の軍艦コレクション」の三笠もマストは黒く塗られています。



 しかし、他の作例や途中で販売中止となった「戦艦三笠を作る」に載っていた竣工直後の写真ではファイティングトップから上が白色になっていたので、今回はそちらに合わせました。

 甲板も主砲台座の部分だけ黒く塗ってシートを貼るだけ。煙突は縞状に塗り分けなければならないので、そこだけが少し面倒でした。

 竣工時なので艦橋のマントレットパーツは利用しません(ハセガワに流用します)。その代わり手摺りが必要となるのですが、ちょうど1/700戦艦大和を作ったときの余り(塗装済み)があったので、艦橋と艦尾のスタンウォークに流用しました。

 完成写真。塗装は黒の部分と、艦載艇の木の部分だけです。あと、ボートデッキや甲板は面倒なので手摺り無しとしました。我が家ではガラス扉のケースに模型を収納することになったのですが、そうすると反射で1/700の手摺りの有無は気にならなくなるし、飾っておいて離れて見るだけだからいいかなあと割り切っています。
 細かいところですが、艦首の菊花紋章はハセガワのパーツを利用しています。ハセガワのパーツは船体に取り付けやすいV字型になっているのと、予備としてなのか1セットに2つ付いているので余った方を使いました。

 エッチングパーツや甲板シートが併売されている事もあり、今後は三笠を作るならハセガワの方になっていくとは思います。ただ、フォーサイトは富士や出雲など日露戦争時の軍艦が他にもラインナップされているので、三笠の存在価値もまだまだ続きそうです。



ハセガワ 1/700 WLモデル (黄海海戦バージョン)

 ハセガワ制作の一回目は黄海海戦です。パーツの色がもともと暗めの色なので、本体はそのままという最低限の塗装でどんな仕上がりになるのかを確認するために、ちょっと手抜き制作にしてみました。本体の塗装箇所は、シェルターデッキ(茶色のマジックで塗装)、煙突上部(黒スプレー)のみ。あとは艦載艇、エッチングパーツ、菊花紋章だけです。



 本体塗装がほぼ無い状態での素組みは↓のようなかんじです。

 ハセガワのブログで手順が公開されているので細かい制作過程は省略しますが、ここからエッチングパーツや空中線を追加するなどして更に組み上げていって完成。

 やりかたが悪かったせいか、煙突と通風筒のかみ合わせが悪く若干傾きがでてしまいました。それでも、船体の塗装無しにしては良い感じで仕上げることができていると思います。
 ここまで作り直しの2作例は手抜き仕上げにしましたが、次の日本海海戦バージョンは塗装も組み立ても細部までちゃんとやる・・・予定です。

ハセガワ 1/700 WLモデル (日本海海戦バージョン)

 <2016年12月着手。現在制作中>


ハセガワ 1/700 フルハルスペシャル (限定品)

 2016年12月に発売された限定モデル。こちらは艦底まで再現されたフルハル版で、1/350三笠の縮小版のような物になります。


 追加パーツ。艦底、金属製砲身、木製の飾り台が付いてきます。また、エッチングパーツも同梱されているので、必要に応じて木製甲板シートのみ別途購入となります。

<2016年12月着手。現在制作中>

豆知識 : 黄海海戦時と日本海海戦時のマストの違い

 シールズモデルの黄海海戦までの仕様と日本海海戦時の仕様との違いはマストの部分。
 

 日本海海戦時はヤードが短くなり、ファイティングトップと前部マストのデリック(短艇などを吊すクレーン)が取り外されています。ファイティングトップというのは小口径砲を備えた見張り台で、混戦時に敵艦を掃射するためのものでした。しかし、実際の海戦では遠距離での砲撃戦がメインになったために不要となったようです。また、黄海海戦でマストが倒れそうになったこともあって、日本海海戦前に軽量化されたと思われます。