昼頃に成田空港を離陸し、約3時間後に大連空港に到着しました。ここで現地のガイドさんと合流し、バスで大連市内へ。
最初の見学地は大連港。待合室の屋上から港を眺めました。職員の方の説明によると、四つある埠頭のうち一つはロシア統治時代に作られた物、他の三つは日本の統治時代に作られた物だそうです。今回のツアー参加者の中には、太平洋戦争後にこの埠頭から引き揚げ船に乗って帰国したという方もいました。
大連港の埠頭
ロシア海軍の空母ミンスク。現在は観光用に内部公開されているとのこと。
(実はこれ、中国が訓練艦として改修を進めていた「ワリヤーグ」だったようです。
2011年に中国軍が空母建造を認めたニュースの後で調べなおして気づきました。
ガイドさんが勘違いしたのか、それとも軍部から偽情報が出されていたのか・・・)
大連港見学後、宿泊先のホテルに向かいました。ヒルトン大連という五つ星のホテルです。こんな高級ホテルに泊まったのは初めてです。部屋に荷物を置いた後、集合場所のロビーへ。そこで他の参加者が集まるのを待つ間、同じ階の部屋に宿泊することになった方と自己紹介も兼ねて雑談。なんとその方は海軍兵学校の最後の卒業生(74期)! 昭和20年3月に卒業し、霞ヶ浦で飛行訓練中を受けているときに終戦となったそうです。
中央の建物がヒルトン大連(翌日撮影)
この日の夕食は大連名物の海鮮料理。まずは添乗員さんがご挨拶。
「今夜は旅行の最初の夕食ということで、乾杯の音頭を人生の大先輩の方にお願いしたいと思います。今回のツアー参加者の最高齢の方は83歳の方がお二人。ちなみに、一番若いのは25歳のよ〜いちさんです。」
旅行前の予想通り、やっぱり僕が一番下っ端でした(笑)。
このあと食事中に各自の自己紹介が行われたのですが、20〜30代は僕を含めて5人。大学院で近代史を学んでいる方もいました。また、三笠保存会が企画したツアーということで、海軍兵学校卒業生、海上自衛隊関係者の参加も多かったです。この他にも奉天、大連、新京、サハリンで生まれ育った方もおり、「戦前、小学生の頃に東鶏冠山の堡塁を見学したことがありますが、そのとき日露戦争から数十年経っているのにかすかに火薬の匂いが残っていた、そういう記憶があります」というお話もありました。
夕食後、ホテルの部屋に戻って窓から大連市街地の夜景を撮影。そして翌日の天気が良くなることを祈りながら就寝。