秋山真之を斯く見る

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 ここでは、真之が亡くなった後に出版された「秋山真之将軍 世界的偉人」の中で、真之と交流のあった海軍軍人達が「秋山真之」という人物をどのように評しているかを紹介していきます。



竹内重利

一、豪放にして天下無敵     一、周到にして無遺算     一、世界的偉人
( 遺算 : 計算違い、見込み違い )

正木義太

    一、軽重本末の見極めて確実なり
    一、精力を要点に集中し水も漏らさざる容易ありたり
    一、公明正大にして、彼の梁川星巌の
       千古一旦暮  萬里一比肩  破除人我見  天亦無後先
       の詩は故秋山真之中将の気分を歌ったような気がする


水野広徳

才気煥発   機略縦横   連断決行
両骨不屈   磊落不羈   自主独往
炯眼隆鼻   英風整躯   精力絶倫

  ( 煥発 :輝き現れること 、 機略縦横 : 策略を自在に用いること 、 磊落不羈 : 小事こだわらず束縛されないこと 、 炯眼 : 鋭い眼力 )

加藤寛治

   一、明智     一、俊敏     一、織田信長の俤あり

山本英輔

    一、見識の高邁なりし事
    一、卓越せる分解力と綜合力とを兼備せられたる事
    一、多方面に研究の旺盛なりし事

桜井真清

   一、眼光炯々人を射り一見偉人の風貌を備ふ
   一、豪胆にして才気煥発、機略に富むも事を処する苟もせず、 表裏反復熟慮の結果に依る
      もの多し、且つ万事を組織的に帰納するの才に至っては他人の追随を許さざるものあり

森山慶三郎

   一、狷介不覇、態振りカマハズ、豪胆沈着
   一、明晰鋭利、余裕綽々書に画に謡曲に浄瑠璃に、運動に多芸多趣味
      但し嘗て俗歌を口にせるを聴かず軍書軍談はその最も嗜める処
   一、忠誠一貫、功名利達の念寸毫もなく、研鑽努力、唯国家の興隆を目的とせり
      その神算鬼謀と併せて軍神中の軍神と思ふ

( 狷介不覇 : 頑固で自分の信じるところを固く守り、人に束縛されないこと )

山屋他人

               一、少尉時代              俊才 
               一、米国駐在時前後         傑物 
               一、日露戦役前            哲人