厳選 お薦めの関連書籍

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 スペシャルドラマ放映に合わせ、2004年〜2005年の「日露戦争100周年ブーム」の時期以上に多数の関連書籍が出版されています。しかし、似たようなものが多く、どれを買ってよいのか迷う方も多いと思います。そこで個人的にお薦めの関連書籍を5冊選び出してみましたので、書店で購入する際に参考にして頂ければ幸いです(現在書店で入手可能な書籍のみとし、古書については別途紹介予定です)。




坂の上の雲をゆく(上、下)


 平成11年に「坂の上の雲」が産経新聞朝刊に再連載されたのに併せ、日曜日の朝刊でこの「坂の上の雲をゆく」が連載されました。この記事は小説の舞台を訪ねて地元関係者や登場人物の子孫に取材したもので、写真の他に連載当時の挿絵も掲載されています。地図も付いているので、ゆかりの地めぐりのガイドブックとしても役に立ちます。
 出版は平成12年7月、私がサイトを作り始める半年ほど前です。サイト開設当初の「関連書籍」はこれだけでしたが、時間をかけて丁寧に取材しただけあって得るものは非常に多く、史跡を巡って情報を集めてくるという私のやり方もこの書籍から学びました。日露戦争ブームやドラマ放映ブームで出版された最近の関連書籍とは比べ物にならないほど内容が充実しているので、最初に読むべき本としてはこれをお薦めします。




文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と司馬遼太郎


 平成21年10月発売の臨時増刊号。司馬さんの講演、本木雅弘さんのインタビュー、著名人や登場人物の子孫の方々の寄稿記事、専門家による日露戦争や情報戦略の検証座談会、220人を収録した顔写真付き「坂の上の雲」主要人物事典などを収録。単に日露戦争や当時の時代背景を解説しただけの似たような物が多い最近の関連書籍とは一味違うお薦めの一冊です。




文藝春秋にみる「坂の上の雲」とその時代


 昭和10年〜47年までの文藝春秋に掲載された記事の中から「坂の上の雲」に関するエッセイや当事者の証言を集めた1冊。個人的にお薦めなのは「秋山真之の女大学」(秋山中)、「哀しきものの記録」(櫻井忠温)、「実戦中心の日露海戦勇士の「話」の会」(兵曹、水兵の座談会)。森山慶三郎や白襷隊の生還者、二○三高地一番乗りの話もあり、とても読みごたえがあります。




日露戦争 兵器・全戦闘集


 司馬さんの戦況描写も詳しく書かれているのは良いのですが、時系列が前後することと、巻末の地図だけでは各軍の動きが把握しにくいのが難点です。読み進めるうえで日露戦争関連書籍も1冊は必要となるので、その中で特にお薦めなのがこの書籍。写真や公刊戦史の付図、兵器解説なども載っています。似たような書籍は他にも多数ありますが、これ1冊だけでも十分です。






お薦め書籍 番外編

 

 伝記「秋山好古」「秋山真之」。2009年4月にマツノ書店さんから復刊された戦前の伝記です。一般書店での店頭販売はなく通販のみなので、お薦め書籍の"番外編"としての紹介となります。興味のある方はパンフレットを取り寄せてください(当サイト管理人も推薦文寄稿)。