小柳資料

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書名

帝国海軍 提督達の遺稿

小柳資料

編集

財団法人 水交会

発行

平成22年4月16日

収録

嶋田繁太郎、山本英輔、
長谷川清、山梨勝之進、
栗田健男、井上成美 他


 海軍の大将、中将ら47人が、自らの海軍人生と太平洋戦争を振り返った膨大な証言記録集。海軍OBで構成される「水交会」からの依頼を受けた小柳富次元海軍中将が昭和31年から36年にかけて関係者への聞き取りを行い、それを冊子にしたものです。原本は手書きで400字詰め原稿用紙約4000枚、全44冊。この「小柳資料」は非公開であり、平成12年頃から防衛研究所で写しが公開されていたようですが、終戦から65年となる平成22年に製本され出版となりました。
 嶋田繁太郎、井上成美など太平洋戦争当時の要職にあった著名軍人の回顧談が多く、一級資料とも言われている「小柳資料」はこれだけでも十分に読み応えがあるのですが、単に太平洋戦争や昭和期の海軍だけに焦点をあてて語られているわけではなく、日露戦争従軍時の思い出話や秋山真之、鈴木貫太郎ら明治期の軍人のエピソードなども語られているので、「坂の上の雲」の資料という視点から読むこともできます(「坂の上の雲」の登場人物伝記「秋山真之」復刻版でいくつか紹介しています)。
 本書は上下巻構成で、上巻が約700ページ、下巻が約600ページ。非常にボリュームのある資料となっています。上下巻セットで7500円ですが、これは値段以上の価値があると思います。一般書店での販売は無いため、興味のある方は水交会への直接注文してください。