参戦二十提督 日露大海戦を語る

日露大海戦を語る


思い起こせば、始まりはこの一冊から・・・

執筆に至る経緯を振り返ってみると、すべての始まりがこの「参戦二十提督 日露大海戦を語る」(昭和10年、東京日日新聞/大阪毎日新聞)であると言っても過言ではありません。
我が家にある「坂の上の雲」関連古書約200冊の中で、確か2番目に購入したものだったと思います。資金難の学生時代に購入した安物なので、保存状態は悪く表紙はボロボロ。巻末の数ページも欠損しています。
購入の翌年(2004年)に紹介したペ・ラレンコの日記がきっかけとなり、2005年の日本海海戦100周年記念式典で川村秀さんとお会いすることができました。
2009年、これらの記事を目にした『文藝春秋臨時増刊 「坂の上の雲」と司馬遼太郎』の飯沼編集長が川村さんに企画記事『「軍神」広瀬武夫・死の真相』執筆を依頼。その文中で資料提供者として紹介して頂き、文藝春秋臨時増刊号に自分の名前が載るという意外な展開に。
そして2010年、「坂の上の雲」特集第2弾が企画された際には、飯沼前編集長の紹介で鈴木編集長から直接企画記事の依頼を受けました。最終的に3つ担当した企画のうち、最初に依頼されたのがこの「日本海大海戦を語る」を含む座談会資料のコラム化でした。
この1冊がなかったら、川村さんに出会うことも、文藝春秋に載ることもなかったのかもしれません。そう思うと、これは自分にとって非常に思い出深い一冊ということになります。